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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q その2

また見ちゃった……。
や、もう公開終わってしまうそうなので、見おさめに。

けっこう人がはいっているらしく、テレビで特集を組んでいました。小学生とかが「むずかしーい」と言っていましたが、うん、安心してくれ。オトナにも難しいよ。私が見たときは、劇場内、同年代か、ちょっと上の世代の方がほとんどでした。ストライクゾーンは、私のすこーし下の世代みたいな気がするんだが……社会現象とまでいわれたので、どの年代にもファンはいるのかもしれません。

二度目なので、今回はすこし余裕をもって、細部もひろってみようと思っていたんですが、うん、初回にみたときと、そんなに印象はかわらない。相変わらず、ミサトさんの豹変ぶりとか、アスカの苛々の理由とか、よくわからないんだが……“破”が良すぎたんだな。一方通行の会話復活。オトナの都合でふりまわされるこどもたちよ、おかえりなさい。
アップダウンが激しすぎて、シンジがなんだかわからない人になっていますが、仕方ないです。エヴァ同志の迫力の戦いとか、滅びていく世界の美しさとか、それがメイン。みんながわかりあってたら、話が展開していかないんだもんね。

というか、この話、もう終わってね?(笑)
世界、……滅びてるよね?(笑)

「ボクのせいじゃなーい!」
とシンジ絶叫していましたが、うん、私もそう思う。ひとりの人間に左右されてしまうような世界なら、それはもう、はじめから終わっているんじゃないの。なにが悪いといえば、それは使途。それはエヴァ。それはゲンドウ(笑)とゼーレであって、言いやすいからってシンジにあたってちゃダメじゃん、と、みんなに睨まれているシンジが哀れになりましたヨ。生贄です。
だれかひとりくらい、「キミ、わるくないヨ」とシンジにいってやってほしかったなぁ。。。カヲルでさえ、「償えない罪はない」とか、罪ある前提かよ、と、今回真面目にセリフを追っていて思ったわけですが、まあ、あれは、自分自身に言っているセリフなんだとしても、とにかくアンノさんはシンジを追い詰めるなぁと。
アンノさん自身が、ああいう、自分追い詰め型の思考回路の人なのかもしれないですが。でもさ、ああいう状況になったら、シンジじゃなくても、「もういいよ。滅びれば?」ってならない?(笑)
“破”のときには、みんなとの友情とか、温かいごはんとか、レイちゃんの笑顔とか、そういうものがあるから「戦おう」という気になれたのであって、“Q”の状況で、「オレ、もっかいガンバルヨ!」となれるシンジ、むしろすげぇ、と思いました。まー、でもあれは、渚カオルのせいか(笑)儚いユメをみせてくれたからな(笑)

本当のところ、世界のヒーロー、正義の味方、それはアスカですね。あの活躍の仕方パネェ。強すぎ。カッコヨスギ。ライス(元)国務長官なみのスーパーウーマン。アスカが主人公なら、普通にかっこいいロボットアニメだったかも。。。次作で「キモチワルイ」とかにならないことを祈ってる。

それにしても、新劇場版の使途は面白いなぁ。無機物と有機物が気持ち悪く一体になっていて楽しすぎる。ハリウッド映画だとよく人間に似た宇宙人でてきますが、ひろい宇宙の彼方からくる生き物なら、あれくらいユニークであってほしい感じはします。

結局のところ、エヴァの主役って人間じゃなくて“モノ”なのかも……。重なり合っている自転車とか、傾いた電信柱とか、崩落寸前の壁とか、そういう“モノ”が動いたり壊れたり静止していたり光が映ったり、その有様が美しい、ということが感じられればいいんじゃないのかな、と。これって特撮が好きな人が作っているからこそのよさなのかもしれません。アニメの抽象的なところと、特撮の具体的なところのいいとこどりみたいな作品だよね、エヴァって。

とゆーわけで、DVDを待って、また見たいなーのEVA。
次作のことは、忘れつつ待っていることにします。心待ちにすると、手痛いしっぺ返しにあうから(笑)