腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「空中ブランコ・C」

アニメの「空中ブランコ」をひさしぶりに見返してみました。「Dr.倫太朗」での心の病の見せ方があまりにもアレなので、そんなに難しい題材か? と精神科医つながりで思い出して見てみたんだが、お、おもしろかった……やっぱり面白いよね、「空中ブランコ」は。原作は未読なんですけど、映画の「イン・ザ・プール」とかは見てます。あれもわるくなかったけど、私はアニメのほうが面白かったかな〜。造りが斬新、っつか奇抜な色合いとかも内容に合っているし、話もね、丁寧に見せてます。毎回、出てくる患者の人たち違うんだけど、それがいろんな場所でちょっとずつつながっていて、最後の主張で集約されていくところもよかった。笑えて、泣ける。テンプレの展開がいくつかあるんだけど、それもだんだん気持ちよくなってくる、ほんと、よくできた作品だな、と改めて感動。
ほら、こんな短い、一話が22分くらいだって、ちゃんと人物に感情移入できるんだよね、きちんとおさえて作ってくれればね、と改めて。「D倫」のゲスト患者、ひとりも共感できないのですが、てか、レギュラーのキャラでさえ、心の距離感感じるのは、やっぱり、普通に腑に落ちない行動ばっかりとるからだよな、と思いました。
空中ブランコ」は声優さんもいいんだよなー。三ツ矢雄二とか古谷徹とか岩田光央とか、私の世代だとトキメく人たちが演じてくれているのもあるし、置鮎龍太郎とか櫻井とかもう、安定ですよ、演技に不安材料がないので、物語に安心して没頭できるっていう、それ、大事じゃない? って、邦ドラマを見てハラハラすることが多かったあとなのでよけいに思いました。

ひさしぶりにいい気分になれたので、よし! 中村健治つながりだ! と「C」も見てみた。これはね……。
うーん、当時、「……なんだかよくわからん」といささか首をひねりつつ追いかけたんですが、うーん……二度目も、やっぱり「……。」とは、なった、かな?
演出とかのセンスはいいし、題材もね、「金融」とか、うん、挑戦してるよな、がんばってるよな、とおもしろいところはあるんだが、しかし、戦闘のルールとかどうにもわかりづらさが目立つし、それに、こう、話の作り自体に閉塞感があるんだよね。。。
参加したくもないゲームに参加させられて、しかも、負けたら自分だけでなく、まわりの人間も不幸になるって_| ̄|○。
じゃあ、勝ったら、現実の世界ですごい運が向いてきて、なおらない病気もなおっちゃうとかなのかと思ったら、、、口座のお金が増えるだけなの。
なにそれ(笑) 
全然、差し出しているものと報酬で釣り合ってないジャン(笑)
詐欺か(笑)
そのへん、もうちょっとうまく設定してくれないと、見る気がうせちゃうよね。。。
と、もやもやしながら、結局最後まで見ました。
なんつかな、この世界の設定、「お金がなければ、人生は、現在も未来も過去もナイも同然」っていう、その考え方事体に賛成できませんしね。お金は道具なんですから、便利さが失われて困ることはあっても、それで物質が消えるわけでなし、なくなったらなくなったで、新しい道具を探す、っていう話じゃないんですか? っていう。。。
で、オチが結局、円がなくなってドルになりました、っていうのは、どうなの(笑) それで幸せなの(笑) お金以外の新しいナニカで、人やモノを流通させるとかじゃないんだ、と若干、がっかりでした。
主人公は20年ばかり自分の未来を差し出しているハズなんですが、それで結局、なにを手に入れたんですか、っていう、ね。きみのおばさんとか、どうなっちゃったの? カミサマとかヒクんですけど(笑)
なんだかなぁ、という感じなんですが、でもまあ、全体のつくりは悪くない作品ではあるんですよね。もうちょっと、ちゃんと詰めて作れば、面白かったのか、も……?
中村健治さん、「モノノ怪」があまりにも面白かったので好きになって追いかけましたが、どうも、最近ふるわない……「つり球」はまあ、普通に面白かったけど、クラウズがなぁ……ヒドかったもんなぁ……。はじめてDVDに焼かずに消去しましたよ。あれ、マンガなら「打ち切りか?」と思うようなオチでした。なんだろう、主張に力をいれちゃうとダメになるタイプのヒトなのかな?(笑) 原作があったほうがうまく行くタイプのヒトもいるから、そっちなのかもしれませんね。

演出の仕方とかはすごい好きだから、作り続けてほしいのではあるが……まあ、地味に追いかけます。はい。


※ なんと、夏にクラウズの続編がはじまるらしい。。。よりによって、なんでクラウズ……まだ「C」の続編のほうがマシだった……_| ̄|○。