腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「チャッピー」

みてきました。
ニール・ブロムカンプ監督です。
前作の「エリジウム」が「ん……?」という感じだったので迷ったのですが、「ロボットだしな!」と賭けにでてみた。
や、悪くなかったです。
ちょっと期待値が下がっていたのもよかったのかもしれないが、そうねー私が、監督に慣れたのかもね!
いろいろと「またレイの感じか」というのはあるのですが、そして、真面目に見てしまうとつっこみどころ満載だったりもするのですが、いいじゃないですか、そんなの。
チャッピー! チャッピー、かわゆす! 
それですべてが許される!
人工知能をゼロ才から育てるよ!
というのがお楽しみドコロ萌えドコロでしょうか。
ま、なんかね、最初のほうに時間をとられすぎて3歳くらいから一気に生意気盛りの14歳くらいにトンじゃう気はするんだが、仕方ないですね、映画だし。ドラマならもうちょっと成長するところを丁寧に追えたのかもしれないが……まあ、ニールさん的には、悪いオトナにあやつられる無垢な魂の少年とか、ギャングという名の疑似家族愛とか、ドンパチ。なんつってもまたしてもドンパチとかが描ければそれでいいんですよね、きっと。
ほんとの少年を使うと残酷すぎるのでロボットにしたのかなぁ、と穿った見方もできますが、それだけでなく、なんかね、ニールさんには、変身願望っつか、脱人間願望みたいなのがあるのかなぁ、と改めて思わされたこの三作目のオチでした。前作でも思ったが、肉体を捨てるということに、あまりこだわりがないんだよな……。途中、若干、「ご都合主義すぎるなぁ」と思うところがないわけではないが、そして、いくらなんでも敵役のヒュー・ジャックマンは頭、オカシイだろ、あんなのが兵器産業にいて好き放題できるって、まさにキ○ガイに刃モノ……と苦笑いさせられもするんだが、最後の祭り展開が、私的には「アリだ!」(そしてどうやら続編も作れそうだ)とゆう感じで、うん、いっス。いいんじゃないですか、なんとゆってもまたチャッピーに会いたいしな。

殺されかけたギャングのところにまたでかけていくっていう、あのエンジニアも大概ヤラレテいるとは思ったが、それよりも、ギャングどもの頭の悪さにおどろく……敵ギャングも相当アレだし、なんだろうな、もう、主要人物みんなオトナの姿をしたコドモの群れなんだが、それもあれかな、ニールさんの持ち味なのかな? と途中で気にするのをやめました。同じ犯罪者でも「ブレーキング・バッド」とかとはくらべものにならないんだが……逆に、軽くエンタメに楽しもうと思ったら、これくらいバカバカしいほうがいいのかもしれません。
兵器産業の監視カメラがなんの役にもたっていないトコロとか、もはやギャグ(笑) つけてるイミなし(笑) あんな大事なプログラムをUSBにいれて持ち歩く(笑) てか、本社にバックアップとかとってあるハズでしょ、こう、何重にもさ。使っているノートパソコンがVAIOとか(笑) あれだけロボットや人工知能の分野が進化していたら、パソコン関連の諸々も、もうちょっと進化していて欲しいトコロだが……。てか、人間の意識、データ量少なっ!(笑) 
と、笑いどころも満載です。まあね、ああいうアイテムは単なる記号くらいに思っておけばいいのよね。ニールさんは、頭良く作品を作りこもうとか思わない方が良さが出る人なんだ、そうなんだ、とイヤミでなく本当に思いました。なんつっても、キャラに独特の愛嬌があるので、こう、多少マンガちっくなのは勘弁してあげたい。
すくなくとも、前作の「エリジウム」よりは画面も見やすくなっていたし、いいですよ。今後も期待できます。ただ、こう、作家性が強くなりすぎて、シャマランみたいになってしまったらどうしよう……とちらっと思わないでもないけど……。

今回のストーリー、鉄腕アトムに出てくるアトラスとかの顛末に泣ける人なら見て楽しめると思います。最後はハッピーエンドなんで、後味も悪くないですよ。ただ、劇場で見なくてもいいかなぁ……。
残虐アクションシーンを迫力で見たい方以外は、DVDでもいいんじゃないかなとは思います。