腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「2015春のドラマ(その後)」

もそろそろ終わりをむかえております。今期、いつもほどアニメを押さえていないので、つい、余裕があってドラマもなんだかんだチラ見してしまっているんですが、打ち切りとかもあるようで、なんですかね、イロイロきびしいんですね。
最初から逃さず見ているのは「天皇の料理番」と「D倫」。自分が見ている範囲での対極って感じです。私、佐藤健って、顔は本当に好きなんだが、演技は以蔵以外は残念な感じだったんで、「天皇の料理番」もはじめは期待していなかったんですけど、見ているうちに「……これはわるくないかも」となりました。や、がんばってるよ、健、ちゃんと演技してるよ、と自分のなかで評価があがりました。もちろん、まわりの役者さんの上手さがあってのものだとは思うけど……監督と合ったのかな? 脚本がいいのかな? そんなわけで、見終えていませんが、健は今後もチェックだな、となりました。

そして「D倫」はね(笑)
堺雅人の上手さはもう、疑う余地なしなので、あとは、話が好きになれるかどうか、大変人気のあった「半沢直樹」は途中脱落の私なんですが、精神科医、どうよ、どこまでいけるのよ、とほんと興味津々だったので、初回を見た時のがっくり感たらなかったよね。。。
「……いや、多少は持ち直すかも」
とうすい期待はあったものの、すぐに興味は「これ、どこまで酷くなるんだ?」という方向に変わった。
いやもう、その点に関してはむしろ期待以上で(笑) 軌道を修正にかかるどころかどんどん破綻していくよおい、ほんとどこまで行くの? でてくる人たち全員地に足がついてないよ今時コバルト文庫だってこんなふわっふわしてないだろ、っていう、なんちゃって病院のなんちゃって医者たちとなんちゃって患者たち。いやぁ、迷走してますよ。こっちに進んで行き止まり、こっちに進んで逆戻り、みたいな、これ、どうやって収集つけるんだろう、と思ったけど、この調子だと、なんとなくハッピーエンド風にふわぁ、と流して終わりなんだろうな、とあきらめました。
なんだろうな、マンガとかだったらさ、編集の人が軌道修正してくれるんだろうけど、ドラマの脚本って、そういう存在はいないのかしら? 監督とか、プロデューサーの人とかは、話の内容にはまったく関知しないの? せめて、堺雅人遠藤憲一の立場を逆にしておけばよかったのに、と回が進むにつけ思う……そしたら、いっつも決まった患者しかでてこないとか、大学病院なのにほんと医者が暇そうにしているとか、ファンタジーとしか思えない理事長とか、出さなくてすんだじゃん?
堺雅人こそ、自由診療を自宅でやっていることにして、大学病院の医師である遠藤憲一から、薬物療法だけだとうまくいかない患者さんを紹介でまわしてもらっているとか、さ、いう風にすれば、自宅に患者が押し掛けてくるとか、携帯に電話かけてくるとか、車のなかでカウンセリングしなきゃいけないとか、リスクを引き受けることコミで高い診察料とってマス、で済んだじゃん。いっそすこし悪者にして、精神医学界のブラックジャック、とか、それくらい荒唐無稽にしたほうがまだ、辻妻合わせに頭をつかわないですんだ気がする(見ているこっちが)。
主軸の患者の症状に多重人格をもってきちゃう時点で、脚本家に、自分の力量を見極めるセンスがないんだろうなぁ、とは思いましたけどね。天才的な才能、とか、カリスマ的魅力、とかと同じで、題材としてはキャッチーなんだけど、やりかたをまちがうと自分のアホさが露呈されちゃうっていう、“逸脱”を表現するのって、ほんとむずかしいんだからさ、だって、大抵のひとは普通に生活しているんですから。

“逸脱”といえば、「アルジャーノンに花束を」も、かなり特異な主人公を扱っているので、なかなかやりかたが難しいところだと思いましたが、これはね、原作がなにしろすばらしいので、結局味付けをどうしますか、現代日本風にするには、みたいな話になると思うんですけど、おくればせながらここ2回くらいまともに見ましたら、全体は、そんなにわるくなかったです。
恋愛的な側面をもっと削ってくれれば、妙にべたっとした心気臭い場面を減らしてくれれば、そして、主人公が窪田正孝なら、もっとよかったな! とは、みんな思っていることなのかしら?
とにかく主人公が、能面か? というくらい、表情が動かないんですが、あれ、わざとなの? 決め顔? それとも、もともとそういう人なのだとしたら、ちょっと心配……、というくらい、怖い、表情がなくて。声もぼそぼそして何を言っているのかよくわからんし、ダイジョブか? 人前に出るの、向いてないのか?(笑)
他の役者さんが出ているときは、ところどころいいシーンもあるんだけど、主人公が出てくると途端に流れが止まるっていうか、我にかえるんですよね。。。
なんか、残念。
もっといい話になりそうなのになぁ。。。

窪田正孝って「Nのために」で知った役者さんなんだが、ストーリーがイマイチだったのにこの人のために見続けたくらいダントツに良かったので、うん、彼にはこれからも活躍してほしい。。。
とか思っていたら、「デスノート」で月を演じるそうで
(*ロ*;) となりました。。。
デスノがドラマになるっつーのもアレだが、いや、うん、見るけどさ、見るけど、コワいなぁー。せっかくの窪田くんの黒歴史にならないといいなぁーと、いまからものすごい不安です。
「秘密」の実写化とは訳が違うんだよな、あれはもう、監督が大友啓史と聞いた時点で「あー、プラチナデータみたいなデキになるのね」とすぐ興味を失いましたが、「デスノート」はなぁ!
原作好きなんだよー、勘弁してくれよーほんと、と。比較的評判のいい映画でさえ、原作にくらべると「……。」となるところはけっこうあったんだ……いや、あれはマツケンのアイドル映画と割り切っている私ですが、ドラマ版が窪田正孝のアイドルドラマ、と割り切れるかどうかは、まだわかりません。。。

ニアを女性に演らせている時点でけっこうテンション下がってるんですけど……作る人はさ、ちょっとは原作のこと、好きでいてくれないの? 自分が仕事するためのただの道具みたいな扱いされると、なんかヘコむわー。