腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「手紙」

このところワンダネタばかりだったので、たまには映画の話など……。

これ以前に見ていたのですが、再放送したのでひさしぶりに見返してみた。原作 東野圭吾、主演 山田孝之です。とにかく、私「白夜行」(ドラマのほうね)がことのほか好きなので、この組み合わせは私の嗜好的にナイスなハズ、と思って見て、たしかに、よかった、よかったんだが、二度目に見た時には、ちょっと過剰な演出がはなについた……。
山田孝之のお兄さんが強盗殺人で服役していてですね、そのことで、山田孝之がイロイロといや〜な思いをする、というのが、これでもかと前半語られるんだが……それがもう、本当にお約束な感じというのか、そうね、一昔前の昼メロみたいで、なんつか、いくらなんでも、他人てそこまで関心を持つかなぁ……自分に関係ない事件の加害者の弟を、何年も何年も、行く先々で、そこまで虐めるかしら、と思ってしまったんだが……。
それがあまりにもわかりやすくイジメなんで、なんていうんですかね、実際は、もっと、遠まわしに、ささやかに、じわじわと真綿でしめられるような圧迫感を感じたり、ささいなことで自分の心が折れたり、とかはわかる気がするんだが……もうちょっとそのへん、丁寧に演出してくれればよかったのに、というのはありました。だんだん、山田孝之小公女セーラに見えてきてだな(笑) 耐えきれずに、よ……、と泣いたりすると、いやうん、かわいいんだけど(笑) しかしあそこまでヒロイン属性ってなぁ……。
いや、もっとヒロイン属性だったのはお兄ちゃんですが。玉山鉄二が演じているのでいやもう、びっくりするぐらい男前なんですけど……それがもー、最後、慰安に漫才で訪れた弟のセリフに泣く泣く。あんなに号泣していてなんか言われないのかとか、家族が慰安に訪れたりするのを刑務所って許すものなんだろうかとか、まあ、くりかえしはいる泣きの場面と盛り上がる音楽を聴きながらぼんやり考えたわけですが……でもね、舞台の上で、涙をこらえて漫才をつづける山田孝之はよかたです。いろんな葛藤がうずまいて変な顔になっちゃう演技最高。
山田孝之の泣き笑い演技は胸にズキュンとくるものがありますハイ。
まあ、それだけでもヨシ。

原作、はどうなんだろうなぁ……。
以前、「白夜行」を読んでみようかと思ったことがあるんですが、あまりにも堅い文章で、どうしても頭にはいってこなかった……_| ̄|○。
ほとんど出だしで挫折しちゃったんだよなぁ、東野圭吾
「容疑者Xの献身」とかも映画は好きだったんで、テーマとかは好きなハズなんだが……もともと私ミステリーってまず読まないので、そのへんも、なぁ……残念です。
まあね、「白夜行」については、とにかく役者さんが芸達者な人ばかりだったので、それに惹きつけられていた可能性もあるんですが。武田徹矢が演じる刑事が最高に良かったんだよな……綾瀬はるかが演じるヒロインも悪くなかったですけど、私としてはむしろ、武田徹矢や渡部篤郎との山田孝明の関係性がね、こう、ワクワクさせられたんだよな……。
通して二回見ているんだけど、二回とも「イイ!」と思ったので、本当に好きなドラマなんだと思います……もう、DVD手に入れるべきかしら。