腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「アイ・アム・レジェンド」

テレビでやっていたので、また見てしまった……。
どういうわけか、これよく再放送するんですよね。そんなに売れたとも思えないし、同じウィル・スミスなら「アイ・ロボット」とかのほうがもっと一般受けするような気がするんですが、そんなことない?
いやね、ほら、私はゾンビ好きですから。ゾンビなものは、B級だろうがC級だろうがちょっとゲタをはかせてしまうので、うん、「アイ・アム・レジェンド」もなんだかんだで数回見てます。
ただね、これ、はじめ見たときは「はぁ?」と思ったことも事実。なんつの、だーーーれもいないマンハッタンという、その絵面がサ、予告でみたときあまりにもかっこよくて期待値があがりすぎたのかもしれませんが、はじまってみたら、ウィル・スミス、と犬、とにかくこの1人と一匹しかでてこないわけですよ。ウィル・スミスと犬の吠え声。あとはテレビの録画。これしか会話がない。謎めいた感じではじまるんだけど、それも正直謎ってほどの謎じゃない。だいたい、建物が残っていて人類死滅ってなったら、ウイルスとかの感染症かなぁとなるし、そして、ウイルスの感染と相性のいいSFとかホラーってなったらもう、大体今はゾンビものなので、はじまって15分くらいで想像がつく。なのにさ、そのゾンビがでてくるまでがまあ、長いの! そして、地味! 最近のゾンビものの、とにかくわーわー群れてきて、逃げて逃げて逃げまくる! みたいなのに慣れすぎているせいなのかもしれないですが、少しずつわかってくる、陽の光にあたれないとか、うん、仕掛けもさ、地味、なんだよな……。
なにしろ、ひとりしかいないわけよ。それってもう、終わってるも同然、というか、この人が死んだら物語、終わりなの? そして、生き残ったところではじめに話がもどるだけじゃん? という、なにを目的に映画を見たらいいんだろうと不安に襲われてきたころに、ぽっと、ふたり人があらわれて、コロニーがあるから行こうとかいわれて、いやいやいや、遅っ! もう、時間的に物語は終盤じゃん! いままでビデオ借りたりマネキンに話しかけたりしていたあの時間はなんだったの! とこっちがあせる始末です。
で、まあ、最後はもう、さくさくーっと、隠れ家襲われて、ウィル・スミスが楯になって、ぽっとでのふたりだけがコロニーにたどりついて終わり、という、この時間配分なに?! てか、この話なに?! イミわからん!!!
と、あっけにとられて終わり。。。

でね、はじめにみたときは、そうか、きっと、はじめの、マンハッタンひとり、のシーンに時間もお金も気持ちもかけすぎて、あとはどーーーでもよくなったんだな、と。いやたしかに、あの、だーれもいない街って、不思議と心が癒されるから、それだけでも見る価値はあるかもねとなり、そして思いのほかほんとにそれが癒しだったので、再放送するたびにでだしのところを見ていたんですよ。戦闘機の上からゴルフボール打つシーンまで見れば、いいや、満足、みたいな。。。
なんだかんだいって、私、「アイ・アム・レジェンド」気にいってるな、と。で、ひさしぶりに再放送、よし、また出だしだけみるか、と思いつつ、なんかね、でも今回は、最後まで見てしまったんです。。。なんだろうな、もう、オチは知っていたので、おちついて見ていられた、というのもあるんだが、今回、はじめて、「あれ? もしかしてこれ、「28日後」っていうよりは、「エクソシスト」とか「サイン」みたいな映画だったのか?」と。。。
ホラーでもSFでもなく、いわゆる神の啓示的な……、「え! そっちか?!」とね。。。いや、それならそれでこう、もうちょっとべつの見せ方あったんじゃないの、とは思いましたけど、じゃあ、ゾンビの妙に人間臭い感じとか、ひとりでいる時間のながーーいところとかも、一応、狙いだったの? と、またちょっとわからなくなったり……。

テレビで見ているから、大事なポイントをカットされちゃっているのか、それとも、カットされているからまだ見れているのか、そのへんもよくわからないんだよなぁ……と今回、あらためて考えてしまいました。でも、あれね、映画って、一か所でもひかれるところあったら、何回か見てみるの、大事かもね、と思ったり……ちゃんと見ているつもりで、意外と見逃している伏線とかあるんだよなぁ。。。


※ 付け足し

あとでネットで検索かけたら、これ、原作は全然ちがうオチだったというか、映画も本当はそっちの流れだったのに、試写の評判わるくて最後だけ突然変更、という、「えー…………。」な顛末が。
……いや、私は、当初の狙い通りの結末にしたほうが全然よかっただろうと思いますが……というか、それを知ってようやく伏線とかが腑におちたんだけど。
なぜにそれをあんなベタなオチにするんだろうなぁ。。。米人の感性、わからん。