腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「GODZILLA ゴジラ(2014版)」

キングスマン」ちょー見に行きたかったのに、上映の頃調子がわるくて行けなかった。。。あーあー、絶対おもしろいのは予告でわかってたのになぁ。。。

というわけで、家でこつこつ地上波の映画を観賞。
GODZILLA ゴジラ(2014版)」見てみました。エメリッヒ版は、私、映画館に見に行ったような……行かないような、よく覚えていないんですが、うん、はじめはね、「えー! これゴジラじゃないYO! でかくなった恐竜だYO!」と、まあ、あらかたの日本人が抱いたであろう感想を持ちました。が、あれもさ、テレビで何回か再放送しているのを見るうちに、「うん、まあ、しょうがないんじゃない? 米の人には怪獣と巨大生物の区別なんてつかないよね」と、それはそれで、なんか馴染んでくるというか、マシュー・ブロデリック、かわいいよね、とそれなりにパニック映画として楽しめるくらいにはいい感じに風化してきたわけですが、また、またゴジラか、懲りないな〜、と、渡辺謙が宣伝するのをみながら思っていたこの作品、いや、いや、いや、悪くなかったですよ。なんつの、「パシフィック・リム」ほどはアガらないですけどでも、うん、わかってるんじゃない? けっこう、ちゃんと日本のゴジラを見たんじゃない?! というくらいには、よくできていた。昔の日本にこれくらいの技術があったら、こんな風に作ったかもね、という懐かしい仕上がりに、ちゃんとなっていました。
なんつってもさ、ゴジラの顔がかわいかったんだよね。これ、重要なんだって! こどもが好きになる愛らしさがなくちゃいけないんだって! だけどおっきくて、重量感あるよ! 気はやさしいけど力持ちだよ! っていう、その感じがきちんと表現されていたので、もう、それだけでいいじゃん、と思いました。
ほんとの特撮ファンの方たちの見方はわからないですが、私にとっては、ゴジラとかガメラって、正月、御馳走がならびはじめた夕方とかに、テレビで見るものでして、こう、冬休み、お年玉、紅白、みたいなさ、ほのぼのした楽しい思い出とセットになっている、うん、米の人にしたらサンタとかマシュマロマンみたいなさぁ……今年も会えたね! っていう、そんな愛されキャラなんだよなぁ。
なので、エメリッヒのゴジラみたときの「ちがうんだって! ゴジラは生物じゃなくて、どちらかというと妖怪とか神様みたいな、そういう神話の世界のいきものなんだって!」という、わかってねーな!感がハンパなかった……そりゃ日本の自衛隊とかもミサイルばんばん打ったりはするんですが、あれはべつに倒そうとかそういう意図ではなくて、むしろ神さまを歓迎する花火みたいなものなんです、ええ。なので、ゴジラ、あばれるけど、倒されたりはしないし。実際戦う相手は別の神だし。神対神の神話の戦い、すもうみたいなものなのです。そうして穢れをはらう儀式が終わったら、海の彼方にすみやかにお還りいただく、そういう存在。。。そして、人間は己の普段の傲慢さを悔いて、「ゴジラ、ありがとう……」と手を合わせるという、その一連の儀式に、今回の映画はちゃんとのっとっていたと思いました。
いいよ! なかなかいいよ!
なんといっても、ゴジラの声がちゃんとゴジラだったのが素敵です。そうそう! この声! これがゴジラの声だよね! まさに怪獣の鳴き声。戦うときは基本肉弾戦、動きは、どちらかというとゆっくり、見栄と型ですよね。
サイドストーリーが、どちらかというとベタなのもよし。そうそう、そんなものでイイの。ゴジラのお話に、あまり奇抜さとかいらないの。
いやはや、期待してなかっただけに、この仕上がりには満足でした。年に一度くらい、こどものために作ってくれてもいいよね、と思っていたら、なんか、日本もゴジラを作るそうですね。来年?
ただなぁ……監督庵野と聞いて、こう、説明できないざわざわ感……いやきっと、特撮ものとしてはそれなりのできになるのでしょうけど、話が理解できない感じになっちゃうんだろうかみたいなのはあります。
素朴さとか、求めちゃいけないんだろうなぁ……。

※ あとで調べてみたら、この監督、「モンスターズ」を撮ったかたなんですねー。たまたま地上波でまえに見たんですが、なんかちょっと変わったSF映画だとは思ったんだよな。。。なるほど、エイリアンじゃなくて怪獣だったんだ、といまさら納得。