腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「2015秋のドラマがおわり」

ちょっとひといき。
結果、一番おもしろかったのは「遺産争続」でしょうか。最終回の火事のくだりとかは「えーーー?(ふつう、ふたりとも死んでるよね)」と正直思いましたが、オチは、なんかよかったので、まあいっか、という。。。向井理、いいじゃん、泣かされるジャン。あまり期待値を高めないで見るのが吉。

サイレーン」はですね……出だし面白かったのに、後半どんどん失速していくという、よくないタイプの展開ではありました。こう、日本のドラマの悪いところがじわじわ出てくるという(笑) カラはさ、板尾を殺した時がマックスで、あとはわりと余計なことばかりしていたという印象……猪熊も後半ダメダメなんだものなぁ……。せめて主人公は、もうちょっとこう、恋愛とかにかまけていないで、サイコパスってどういうことなのか、真面目に向き合ってほしかったです。
カラと猪熊の双子設定とかも意味わからないんだよなぁ……いる? それ(笑) 家族であろうとも、邪魔なら他人と同じく抹殺できる、ヒトとモノの区別がつかないのがサイコパス的殺人者、と思っていたので、カラをちょっと人間味がある風に寄せてきたオチにがっかりです。そういう期待を持たないで対峙しないと、絶対にしてやられてしまうよ? もうちょっと、本とか読んだ方がいいと思う(それか、米のサイコ映画を見る) 。“同じ人間なのだから、最低限は話が通じるハズ”という思い込みを捨てるところからはじめてください。緊張感、足りてないっス。

そういう意味では「すべてがFになる」のほうが、よくできていると思いました。同じ日本語を使っていても、異星人と話しているみたいなあの感じ……っていっても、小説だけあって飲み込みやすくしてあるので、実際よりは理解しやすいですけどね。。。今回のアニメ化は、ドラマにくらべたらはるかによくできていました。いや、ドラマがひどすぎたのだろうか?(笑) 森博嗣は実写には向かないような気がしていたけど、やっぱりアニメのほうが喰い合わせがよかった。原作の、あの独特の会話の仕方とか間合いとか、表現するの難しいんじゃないのかな、と思っていたが、映像になっている分、飲みこみやすくなっている箇所もあって、かえってよかったと思います。小説はダメでも、アニメならいける、という人もいるのじゃないかなぁ。。。ちょっと、萌絵ちゃんが、感情過多な気はしなくもないけど……あれくらいしないと、「スカイクロラ」みたいに平坦な感じになるのかもしれないし。。。
つっても、犀川のシリーズはだいぶ前に読んだきりなので、細部はよく覚えていないのですが、アニメを見たらまた原作を読みたくなりました。
4話を録り損ねてしまって痛恨! なんだが、ストーリーはわかっているので、とくに問題もなくすらすらと追いかけられました。唯一ひっかかったのは、妹のふりをしている四季の、あのへたくそーな英語の三文芝居なんだが(笑) あれを天才とは思えん、と若干失笑。。。あと、仮想空間の演出とかは「ルーシー」のほうが美しかったよな、とは思いましたけど、まあ、そこまで求めてません。
当時、原作を読んだ時は、コンピューターの話とかちんぷんかんぷんだし、真賀田四季、かわったひと、くらいの認識しかなかったが、いまアニメを見てみると、この話って、人間の脳が見せている風景が、個々によっていかに違うのか、みたいな話なんだよなー、とあらためて思ったり。。。そういうのを全部認めてしまうとけっこうな混乱と手間もかかるので、大体、こんなものでしょ、という平均値にみんなで寄せるように努力した結果が常識、とかなんだよねーと。“ふつうはこうでしょ”っていうのって、本当はせまーい範囲でしか通用しないんだけど、通用するという幻想を持たないと効率よくまわっていかないというか……まあでも、本当に合理的な考え方をできるひとは、不合理も受け入れる、ということが、わかる内容になってました。
本の学校って、問題の答えがわかることを喜ぶしくみになってるけど、本当に頭のいいひとって、自分が想定していた答えが裏切られたときのほうがイキイキしはじめる気がする……。
と、頭のいい人ばかりでてくる「すべてがFになる」を見ていて思いました、はい。

そして「無痛」はね……なんか、もう(笑) 舞台仕立ては派手なんだが、中身はお粗末なものでした。伊藤英明見たさになんとか最後まで見ましたが、あのオチ(笑) 「ラブ・コンプレックス」か(笑) てか、西島秀俊伊藤淳史のはぁはぁコンビに、まいりました。あれ、わざとああいう演出にしているのかなぁ……緊迫感が出ると思いこんでいるのか……? 最終回、伊藤淳史がいちいち拳銃かまえるところとかもう、コントかと(笑) バカボンのオマワリさんか? 本官をブジョクしたら撃ち殺す―! か? あんな情緒不安定な人に武器をもたせたらダメです。伊藤英明との話をすすめる前に、まずアイツから拳銃をとり上げないと、話もナニもない。。。っても、その話の中身もよくわかりませんでした。弟の話と無痛治療の接点は結局ドコにあるの? 弟に失恋の痛みがなければ死ななくてすんだのにって話か? それとも、自分が心臓の病で苦しんだので、痛みを無くしたいって話なのか? 心の痛みと体の痛みが混同されててよくわからなかったんだが、私は当然、体の痛みはなるべく感じたくないので、西島秀俊の「オレが痛みだー!」みたいな叫びも理解できませんでした。虫歯ひとつ削るのだって、麻酔がなかったら、ほ ん と ー ー ー ツライですけど……頭痛がするたび、鎮痛剤を開発してくれた人、ありがとう! と思う私なので、あの、クスリの開発そのものは、したらいいんじゃないですか?(笑) 
そして、旅(笑) 今時主人公が最後に旅に出ちゃうって(笑) 安易、つーか、メルヘン、つーか、まあ、そんな感じでした。
うーん、西島秀俊は「MOZU」をちら見してからあんまり印象よくない私なんだが、今回、伊藤淳史の株まで下がった。こんなにヘタクソだったっけ……?
それとも、このドラマが合っていなかっただけなのかなぁ……。

ということで、また冬のドラマに期待(してもいいのか?)。
少なくとも、「ダウントンアビー4」は楽しみです。そして、「HAVEN」はファーストシーズンが「ほほぅ?」って感じで終わり、セカンドシーズンを放送してくれるのを待ってます。オチが知りたければ原作読めばいいのかもしれないけど……キングって、長くてなぁ……。