腐印注意

腐印の 映画 アニメ BL 雑記。おもにネタバレありです。

「オデッセイ」

2Dで鑑賞。
マン博士が! マン博士がまた惑星にひとりぽっち!
と冒頭からワクワクです。
うん、でもこのマン博士はめちゃ冷静な人でした。そして優秀。そしてポジティブ。ふつーの人なら何十回か死んでそうなんですけど、無慈悲な宇宙の摂理にひるむことなく絶望することなく、ある種淡々と成すべきことを成す、なるほど、こういう人が新しい土地を開拓してきたんだろうな、と思わせられる、そんな風情。
とりあえず、火星の大地とが出てくるだけのパートが多いので、地味っちゃ地味な内容なんですが、でも私はすごい楽しめました。マット・デイモンの演じる植物博士のキャラがいいんだよなぁー全然退屈しないんだよなぁー。合間に地球の人々の描写もはいって、「アポロ13」的な「助かるの?! どうなるの?!」的なハラハラもあるんですけど、でも、まあ、それよりもやはり、マット・デイモン太平洋ひとりぼっち的なアレが楽しい。命がかかっている現場での失敗とかって、すごい笑えちゃったりするんだよな、っていう、いい塩梅に気が抜けるシーンもところどころあって、いやーさすがリドリースコット、わかってるよね、楽しませてくれるよね、と最後までとっても楽しく拝見いたしました。
スケールのでかいクレイジージャーニー。
や、あの番組を見ているとほんと、極限好きの人ってちょっと脳の仕組みが違うんじゃないのかな、と思わされるので、無駄に自分と比べるようなことはしないですが、それでも、「マジ、自分、絶対、無理」という場面で漂ひょうと、いや、ほんとはいっぱいいっぱいだったとしても、こう、自分の窮地を俯瞰で笑うことができる、みたいな、あの感覚とかすごいよね、と思いました。

たったひとりの人のために、みんなが危険な賭けにでる、とかさ、米の人ってすごいわー。失敗したときのことより、成功したときのめくるめく感動を想像してすべてを賭けるヨ! みたいな?
日本は絶対しないような気がするよなー。「アイツ火星でまだ生きてるヨ!」ってなったとき、そのあとのあまりの面倒くささに「……見なかったことにするか」とかなりそう。それか、みんなであーだこーだ悩んでいる間に、死んじゃいそう。
この映画を見ていると、なんかほんとに米の人は近い将来火星に行きそうだな、という気がしました。